AppleのAirPod Proで一躍有名になったアクティブ ノイズ キャンセリング機能(以下、「ANC」と表記)付きワイヤレスイヤホンですが、正直値段が高くて、購入に躊躇した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
最近は、色々なメーカからANC機能付きワイヤレスイヤホンが販売され、1万円以下のお手頃価格の製品も増えてきました。
気軽にANCを楽しみたい、という期待に応えるワイヤレスイヤホン「Baseus S1 Pro」
AppleのAirPod Proをはじめ、高機能型のANCワイヤレスイヤホンは、多機能でANCレベルの自動調整など、ユーザーへの細やかな配慮がされている反面、価格が3万円前後もするため、気軽に購入するには躊躇してしまいますよね。
「もっと気軽にANCを楽しみたい」というユーザーの期待に応えたANCワイヤレスイヤホンが、今回ご紹介する「Baseus S1 Pro」です。
ANCは、周囲のさまざまな音(バックグラウンドノイズ)を抑え、イヤホンで聞きたい音楽や音声に、より集中できる環境を作り出す技術です。
イヤホンに内蔵されたマイクが周囲の音を拾い、それらの音を打ち消す逆相の音をイヤホンから流すことにより、周囲の音を抑える機能です。
周囲のノイズを抑えることにより、イヤホンで聴く音楽や音声に集中することができ、より高い没入感を得ることが可能です。
「Baseus S1 Pro」の基本スペック
商品サイズ | W 62mm, H 47mm, D 22mm(充電ケース、実測値) |
重量 | 45g(充電ケースとイヤホン)、3.6g(イヤホン1個) |
カラー | ブルー |
イヤホン形状 | カナル型 |
通信規格 | Bluetooth5.2 |
対応コーデック | AAC・SBC |
ドライバー径 | 10mm |
再生可能時間 | 7時間(イヤホン単体)、28時間(本体ケース併用) |
再生モード | 3種類(ANC・外音取込・ノーマル) |
バッテリー容量 | 380mAh(充電ケース)、40mAh(充電ケース) |
充電規格 | USB Type C、ワイヤレス充電(Qi) |
充電時間 | 1.5時間(有線)、2時間(無線) |
防水規格 | IPX5 |
操作 | タッチセンサー |
付属品 | 充電ケーブル(USB Type A to C)、イヤーパッド(S・M・L)、取扱説明書、保証書 |
Baseus社について
ガジェット好きの方なら、既にご存知かもしれませんが、このワイヤレスイヤホンを販売しているのは、Baseus(ベースアス)というグローバル企業です。
Baseus社は、先進的なガジェットや家電製品を開発・販売しており、中国のシリコンバレーと呼ばれる深センを拠点に、世界180を超える地域で販売ネットワークを持ち、実店舗も展開する企業です。
「Baseus S1 Pro」の特長
Baseus S1 Proは、ANC機能の付いた各社ワイヤレスイヤホンの中では、比較的後発リリースの製品で、日本でのリリースは2021年9月です。ユーザーがANCワイヤレスイヤホンに求める機能を調べ上げたうえで、本当に必要な機能を絞り込み、低価格と高品質を実現しています。
ANC機能(アクティブ ノイズ キャンセリング)
当製品の主要機能であるANCですが、ノイズキャンセリングレベルは、実用レベルであると言えます。ただし、AirPod Proレベルの強力なノイズキャンセリング効果は期待出来ないと感じました。
強力なノイズキャンセリングを求める方向け、というよりは、自然なノイズキャンセリングを求める方向けの製品と考えます。
ANC以外にも、外音取込モードがあり、こちらのモードは比較的強めの外音取込が可能です。周囲の人からの呼びかけや、呼び出しチャイムなどにも気付くことができる実用的なモードです。
私、個人的には、カナル型イヤホン自体で密閉性の高い装着によって外音を抑えることができているため、外音取込機能を重視しております。Baseus S1 Proは、外音取込モードをメインに考えている方のニーズにもピッタリのワイヤレスホンですね。
手頃な価格
ANC機能付きのワイヤレスイヤホンの中では、最もコストパフォーマンスに優れた製品で、気軽にANC機能付きワイヤレスイヤホンを楽しみたい、というニーズに応えた製品です。低価格ながら、ANC機能付きワイヤレスイヤホンに求められる高い基本性能を持ち合わせています。価格はAmazonで5,999円で販売されており(2021年9月現在)、割引クーポンが提供される時には、更にお求めやすい価格となります。
質感
Baseus社の製品全てに当てはまることですが、製品自体が高品質を感じさせるデザインに仕上がっています。私、個人的なイチオシポイントのひとつです。
音質
音質を客観的にに評価するのは難しいのですが、約1年前に購入した同価格帯のワイヤレスイヤホン(ANC機能無)と比較して感じた点は、以下の通りです。
- 音の粒度が細かく、全般的に聴き取りやすい音質
- 低音域から高音域まで、過度なチューニングがされておらず、自然な音質
音質的な面で尖った部分を感じない分、万人受けするクセの無い音質ではないでしょうか。
ちなみに、説明書には合計120時間のエージング(鳴らし運転)を行うことにより、音質をより良くすることができる、と書かれています。
本機は音質調整をするイコライザー機能は装備されていないため、ご自身で好きな音にチューニングを行うようなことを求める方には向いていないと思います。(音に大きくこだわる方は、3万円以上のハイエンドクラスのイヤホンをオススメします。)
充実した基本性能
Bluetooth5.2対応
本機はBluetooth5.2に対応しており、ハイレゾ音源にも対応しています。Bluetooth5.2に対応したスマホはXperia 1 III など、まだ限られた機種でしか実力を発揮できませんが、今後対応する機種が増えてきた時は楽しみのひとつになります。
また、対応コーデックはSBCに加えて、高音質なAACにも対応しており、十分な基本スペックを持っています。使用するコーデックを選択できる機器をお使いの際は、AACで接続されているかを確認することをオススメします。(AAC対応機器をお使いの場合)
低遅延と安定した接続性能
MCSync技術を採用し、機器との接続安定性が向上し、音声の遅延も抑えられています。映像機器と接続して利用する際に遅延が少ないことは、ワイヤレスイヤホンを快適利用するにあたり非常に重要なポイントです。
また、左右のイヤホンそれぞれがBluetooth信号を同時に受信する方式を採用しているため、左右のイヤホン単独での使用も可能です。
バッテリー性能
イヤホン単体で7時間連続使用ができ、充電ケースを併用すると最大28時間使用が可能なため、毎日充電が必要となることはないでしょう。
また、10分間の充電で90分間の使用が可能になるので、急なバッテリー切れの際も安心です。
そして、この価格帯の製品でワイヤレス充電にも対応している点は、ありがたいですね。
ちなみに、バッテリー残量を確認する充電ランプが付いており、ランプの色で充電状態を確認することができます。
- 充電中 赤色点灯
- 充電完了 白色点灯
バッテリー残量チェック(本体ボタンタップ)
- 残量21%以上 白色点灯
- 残量20%以下 赤色点灯
低バッテリーリマインダー
- 残量10%未満 赤色点滅
操作性
左右のイヤホン本体にタッチセンサーが搭載されており、以下の操作が可能です。
- 長押し ANCモード切り替え(ANC ON / 外音取込 / ノーマル)
【音声再生時】
- 2回タップ 再生/一時停止
- 3回タップ(R) 次の曲へ
- 3回タップ(L) 前の曲へ
【着信時】
- 2回タップ 着信/切断
- 長押し 着信拒否
防水性能
IPX5の防水性能を持つため、イヤホン本体に水が直接かかっても安心です。
惜しい点
イヤホンでボリューム調整ができない
イヤホンでのボリューム調整機能は欲しい機能ですね
充電ケースからイヤホンを取り出しにくい
この点は、私の使い方に問題があることが理由かもしれませんが、イヤホンを充電ケースから取り出す時に、イヤホンを掴みづらく、取り出しにくく感じることがあります。掴み方を工夫すれば自ら改善できる点かもしれませんが、少し気になった点です。
まとめ ~Baseus S1 Pro~
Baseus S1 Proは、基本性能を充実させたコスパがとても良いANCワイヤレスイヤホンです。
デザインも落ち着いた高級感を醸し出しており、ANCを気軽に楽しみたい、という期待に応えるオススメな1台です。
ANCワイヤレスイヤホンをお探しの方は、ぜひお試しください。