昨今のロボット掃除機の進化とコスパ向上には目を見張るものがあります。
昔は贅沢品の部類であったロボット掃除機ですが、今は多くのメーカーが参入し、10万円を超えるハイスペックモデルから1万円程度で買える廉価モデルまで、購入者の選択肢も大きく広がりました。
私自身、ロボット掃除機は、2013年にルンバを購入し、約8年間使用し続けました。
今回、ふとAmazonで見かけたロボット掃除機「Anker Eufy RoboVac G30」のコスパに惹かれ購入しましたので、レビューしてみます。
特に、5年以上前のロボット掃除機旧機種ユーザーに買い替えをオススメする理由を、旧機種との比較も交えて解説いたします。
ロボット掃除機市場が熱い
ルンバの産みの親「アイ・ロボット・コーポレーション」
- 2020年度売上高:1,516億円、前年比18%の成長。
- 2017年以降、4年連続で10%を超える成長
- 日本市場での売上も前年比20%の成長
「ロボット掃除機」の代名詞でもある「ルンバ」の産みの親であるアイ・ロボット・コーポレーションが発表した2020年度の売上高は、世界全体で約1,516億円となり、前年比18%の成長でした。2017年以降、4年連続で10%を超える成長を続けており、日本市場での売上も前年比20%の成長という勢いです。
以前は、ロボット掃除機といえば「ルンバ」一択でしたが、今は多くのメーカーがロボット掃除機を販売しております。Amazonで「ロボット掃除機」と検索すると、優に100機種を超えるロボット掃除機が販売されています。
多くのメーカーが参入したことにより、以前と比較してコスパが高いモデルが多く登場しています。一方で、10万円を超えるような超ハイエンドモデルもリリースされております。ユーザーにとっては、製品選択肢の幅が以前より広がっている分、「ロボット掃除機に何を求めるか」を考えたうえでの製品の比較検討が求められます。
ロボット掃除機に求める機能は?
ロボット掃除機の購入を検討する際の、主な比較項目です。
比較項目 | 説明 |
---|---|
清掃方式 | 吸引タイプ、拭きタイプ、両方式対応。 |
本体サイズ | より小さくて背の低いモデルが、小回りが効き、ベッドの下など掃除できる範囲が広がる。 |
ブラシ方式 | 毛ブラシ、エアーブラシ、サイドブラシなど。メンテナンス性に関係する。 |
吸引力 | カーペット上の清掃力に違いが出る。 |
段差乗り越え力 | 高さのあるカーペットなどを乗り越える力。 |
動作音 | 夜間や昼間の在宅時に掃除をする際、動画音が気になることも。 |
エリア制限 | 掃除エリアを限定する機能。 |
連続使用可能時間 | 広くて部屋数が多い家では、連続使用時間も重要な指標となる。 |
集めたゴミの処理方法 | 本体のダストボックスに溜まったゴミを、ホームステーション(充電器)で自動的に吸い上げる機能。 |
掃除方式 | ランダム方式、マッピング方式。(部屋の形状に合わせ、ルートを決める方式) |
センサー | 障害物や清掃面の状態を確認する方式。赤外線、超音波、レーザー、カメラなど。 |
音声操作 | 掃除機内蔵の音声認識機能や、Google Home、Amazon Alexa連携。 |
スマホ連携 | 遠隔操作やスケジュール機能、マッピング機能など。 |
基本機能とコスパで選ぶなら「Anker Eufy RoboVac G30」
今回、私が選んだルンバ620の後継ロボット掃除機は、「Anker Eufy RoboVac G30」です。
基本スペック ~Anker Eufy RoboVac G30~
項目 | 説明 |
---|---|
サイズ | 直径約32.5cm x 高さ約7.2cm |
本体重量 | 約2.7kg |
充電時間 | 約300-360分 |
消費電力 | 40W |
掃除時間 | 最大100分 |
パッケージ内容 | Eufy RoboVac G30(本体)、充電ステーション、ACアダプタ、サイドブラシ (×2) 、交換用高性能フィルター、清掃ツール、ケーブル結束バンド (×5) 、取扱説明書、クイックスタートガイド |
保証 | 18ヶ月保証 + 6ヶ月 (Anker会員登録後) |
「Anker Eufy RoboVac G30シリーズ」をオススメする理由
- 基本機能の充実
- コストパフォーマンス
ロボット掃除機に求めることが、「基本機能の充実」と「コスパ」というユーザーにピッタリなのが「Anker Eufy RoboVac G30シリーズ」です。
これまで使っていた「ルンバ620」も、大きなな不満点は無かったのですが、「Anker Eufy RoboVac G30」を使ってみると、ロボット掃除機の進化とコスパの高さに驚いています。ちなみに、私の「G30」の購入価格は「ルンバ620」の半額以下です。
G30シリーズは、Ankerのロボット掃除機ラインナップの中では2021年11月時点で最新シリーズとなり、性能面ではミッドレンジに属する機種となります。(最上位機種として「L70 Hybrid」が存在しますが、発売は2019年です。)
G30シリーズをオススメする理由は、前述の通り「基本機能の充実」と「コスパの高さ」です。今回レビューするベースモデルである「G30」が2万円台、水拭きに対応したモデル「G30 Hybrid」が3万円台と低価格なうえに、基本機能が充実している点です。
今回は、私が購入して実際に使ってみた「Eufy RoboVac G30」の良い点と気になった点をご紹介しながら、今まで使ってきたロボット掃除機「ルンバ620」との比較も交えて、ロボット掃除機の進化を確認していきます。
なお、価格を度外視すれば、より先進的な機能を持つロボット掃除機がありますが、今回は私のような庶民にも手が届きやすい「コスパ」と「基本機能」を重視した視点でチョイスしております。
効率的な掃除方式
G30シリーズでは、「スマート・ダイナミック・ナビゲーション 2.0」と呼ばれるジャイロセンサーと加速度センサー、Pathトラッキングセンサーを駆使し、部屋の形状を捉える「マッピング」を行い、正確・効率的な掃除ルートでロボットを走らせます。
具体的には、部屋の形状に合わせながら並行経路を描いた掃除ルートで、部屋全体を塗りつぶすイメージで掃除します。
ルンバ620は、部屋の形状を考慮せずにランダムに掃除ルートが決められていた点とは対照的です。
静音設計
Eufy G30の稼働時の音が静かな点は、驚きでした。Eufyを稼働させながらテレビを見ることも可能なレベルです。(少しテレビのボリュームは大きくする必要があるかもしれませんが。)
ルンバ620を使用していた時は、在宅時にロボット掃除機を使うことは憚られたのですが、本機では在宅時や夜間の利用でも気にならないレベルです。
動作音比較
動作音「Eufy G30」
動作音「ルンバ 620」
Wi-Fi/アプリ対応
Eufy G30は、Wi-Fiと専用スマホアプリに対応していることにより、以下のようなことが可能です。
アプリでの本体操作
アプリで掃除機の稼働開始を命令したり、本体の稼働状況の確認ができます。
マッピングと掃除履歴
実際の掃除エリアをマッピング機能で確認したり、掃除履歴を確認することができます。
吸引力設定
掃除機の吸引力設定をアプリで行えます。吸引力は「標準」「ターボ」「最大」3段階となり、清掃面の環境に応じて自動的に吸引力を切り替える「Boost IQ」モードも用意されています。
スケジュール稼働対応
あらかじめ「曜日」と「時間」を設定することにより、自動的に掃除を開始することができます。
おやすみモード
通常時は、掃除の開始や終了などを音声で案内してくれるのですが、おやすみモード設定時は音声が出ないようになります。おやすみモードは、アプリで開始時刻と終了時刻を設定します。
スマートスピーカー対応
Google HomeとAmazon Alexaに対応し、Eufyとスマートスピーカーと連携させることが可能です。掃除機の稼働や停止はもちろん、外出時に部屋の電気を消すと同時に掃除を開始する、といった使い方ができます。
コンパクトで狭い場所も掃除ができる
掃除機の高さも抑えられ、家具やベッドの下にもロボット掃除機が入りやすい点がグッドです。
- Eufy G30
直径約32.5cm x 高さ約7.2cm(重量 約2.7kg) - ルンバ 620
直径約34cm x 高さ約9.2cm(重量 約3.7kg)
惜しい点
私のように、ロボット掃除機 旧機種からの乗り換えユーザーにとって、マイナスとなる気になる点は、特に見受けられませんでした。
あえて惜しい点を指摘すると、アプリ上で掃除中のマップとEufy本体がいる位置をリアルタイムに確認できるのですが、本体位置の表示が途中で止まってしまうことが発生します。
掃除中にずっとマップを見ているわけではないので、特に気にならないのですが、アプリのバグなのでしょうか。今後、アプリや本体のファームウェアアップデートで修正されるかもしれませんね。
Eufy RoboVac 「G30」シリーズ 各モデルの違い
「Eufy RoboVac G30」シリーズは、以下の3モデルが販売されています。今回ご紹介した「G30」がベースモデルとなります。ベースモデルと他の2機種の機能の違いを記載します。
機種 | ベースモデル(G30)との違い | 標準価格 |
---|---|---|
G30(ベースモデル) | ー | ¥26,800(税込) |
G30 Edge | 境界線テープを設置し、掃除エリアの指定が可能 | ¥29,800 (税込) |
G30 Hybrid | 境界線テープ + 水拭き機能 | ¥34,800 (税込) |
まとめ
「ロボット掃除機 旧機種ユーザーに買い替えをオススメする理由」と題して、Ankerのロボット掃除機「Eufy RoboVac G30」を旧機種の「ルンバ620」との比較も交えながらご紹介しました。
販売開始から約9年が経過しているルンバ620と、今年販売されたANKER G30の比較なので、機能面で進化しているのは当然のことだと思います。ルンバ620が販売された頃との違いは、当時のロボット掃除機市場はルンバ一択であったのが、現在は国内・海外を含め、多くのメーカーがロボット掃除機市場に参入し、商品選択の幅が広がったことです。その結果、先進的な機能面を重視した商品選びも、コスパを重視した商品選びも出来るようになりました。
今回ご紹介した「ANKER Eufy RoboVac G30」は、ロボット掃除機に基本機能の充実とコスパを求めるユーザーにとてもオススメな機種としてご紹介しました。5年以上前のロボット掃除機を使っている方なら、きっと満足できる商品ですので、買い替えのタイミングには、ぜひ候補に入れていただければと思います。
余談ですが、私がロボット掃除機の買い替えを後押しされた”きっかけ”の一つは「バッテリー交換のタイミング」でした。